EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介
2008.07.04
2008年6月30日にSVHCの候補物質の提案が発表されました。
今回発表されましたのは下記の16物質で、2008年6月30日〜8月14日の間にパブリックコンサルテーションが行なわれます。
発表資料によりますと、加盟国の監督機関からのREACH規則の付属書XVのレポートにより、今回の提案がされています。このことから、この提案はREACH規則59条3項によるものと考えられます。これまで、ECHAは付属書XIVに掲載される認可対象物質の候補として約1,500物質をリストアップしていると言われていました。しかし、提案の16物質は、ECHAのレポートによるものではないと考えられますので、約1,500物質の中に含まれているものなのか、それら以外の物質から出されたものかは不明です。いずれにせよ、今後1,500に近い物質が、順次提案されることになります。
今回の提案に対するパブリックコンサルテーションが終了しましたら、ECHA加盟国委員会が提出された意見をレビューし、REACH規則57条のSVHCの基準に当てはまると合意すれば、ECHAから"candidate list"(以下、認可対象候補物質)として、2008年10月末までに公表されることになっています。
その後、これらの物質から付属書XIVにリストされる認可対象物質が決められます。
なお、提案された16物質の多くは、RoHS指令の見直しにおいて、当初の追加制限するべき46種の高優先物質リストに含まれていました。また、ヒ素化合物やフタル酸エステル類は既存の指令76/769/EECで使用制限されている物質と同じものです。
(林 譲)