EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介
2009.02.20
ECHAのNews Itemの2009年1月19日、1月26日、2月4日の記事においてIUCLID5のアップグレード版のサービス機能強化内容について報道されています。
以下にそれらの報道の概要を紹介いたします。
IUCLID5のアップグレード版(5.1)は、スタンドアローン用としてまたIUCLID5の移行バージョンとして利用が可能となっています。アップグレード版は、IUCLID5のWebサイトの「Get IUCLID5」から無料でダウンロードすることができます。
IUCLID5アップグレード版はWindows Vistaにも対応しています。さらに、これまでのバージョンで発生したバグが修正されています(例えば、エンドポイントスタディネーム、3.2 節の印刷やブラウザーのボーターレステーブルなど)。
インストレーションパッケージには、変更された部分を説明するリリースノートが含まれています。
現行のIUCLID5のユーザーがデータベースをアップグレードする場合には、事前にバックアップコピーを取っておくことに注意してください。これに関しては、IUCLID5に組みこまれているバックアップ機能を使って実行できます。
IUCLID5のプラグインQueryはIUCLID 5のWebサイトからダウンロードすることにより利用ができます。これによって、ユーザーのIUCLID5データベース中のデータを検索する方法が拡張され、管理データおよび技術データへのアクセスが容易にできます。
IUCLID5のQuery ツールを使って、データベース中のたとえば、会社情報、トン数帯、機密情報フラッグなどの管理情報を検索することができます。加えて、研究タイプ、化学品名、材料と用途研究結果その他多くの特性を複数の検索条件を用いて技術情報データ内を複合検索することができます。
この複合検索ツールよって貴社の物質と技術一式文書の情報取得の能力強化に活用できるものと思われます。ツールは、IUCLID5データベース中に蓄積されているユーザー定義の生データとIUCLID5一式文書の両方の検索ができます。数多くのフィールドの中から要求する条件に適合する情報や、物質、混合物またはテンプレートに記録されている研究の要約を取り出すことができます。
組込みQueryツールは、2009年1月16日にリリースされたIUCLID5の最新バージョンで動作します。まだ、アップグレードをしていなければ、IUCLIDデータベースをIUCLID5 Webサイト 上の「Get IUCLID 5」にあるイントール用ソフトでアップグレードする必要があります。同時にインストールマニュアルも利用できます。
IUCLID5のエンドユーザ用マニュアルがEUの22カ国語に翻訳されました。これにより自社環境のソフトウェアを使って作業することができ、マニュアルは、IUCLID機能の完全なリファレンスとなり、EHCAに提出するドシエ作成の準備に役立ちます。
翻訳は、マニュアルの主要な以下の4章に対応しています。
A:イントロダクション
B:目的と全般構造
C:最初の取組み(初心者用サンプル)
D:IUCLIDの特徴と使い方
上級者向けの残りの3章は、これまでどおり英語版だけでの利用となっています。
なお、経済産業省作成(2008年3月付)の、IUCLID5のガイダンス文書(手引書)の抜粋和訳が発表されていて、(社)産業環境管理協会のホームページに紹介されています。
(瀧山 森雄)