ここが知りたいREACH規則

2013年5月31日期限の年間100－1000tの予備登録物質の登録が締め切られました。ECHA発表のニュース^1）、^2）からその登録状況を簡単に紹介します。

登録情報については、登録された物質数は、2,923以上です。統計的な数値は少し込み入っていますが表の通りです。

ECHAの調査では当初、2013年に登録意志のある物質は4,001とのことでしたが、その後の調査で、そのうち873物質はすでに登録済み、25物質は2013年には登録の意志がないということで、3,103物質について2013年の登録期限があることになっていました。

3,103物質のうち1,747物質は2013年5月31日までにすでに登録が完了し、372物質の登録の手続きはまだ完了していません。
　これに加え、当初の調査で登録意志がなかった物質で804物質の登録手続きが行われています。そのうち登録完了は597物質、登録手続き未完了は207物質となっています。その結果、2010年12月1日から2013年5月31日までに2,923物質が登録されています。

ここで、登録手続き未完了として、984物質が登録されなかったことから、川下ユーザーは注意しておくとよいと思います。

なお、これらの物質における標準（すべての用途）の登録、および中間体の内訳は表の通りです。

この合計数3,062は前表の登録物質の合計2,923より多くなっていますが、それは同じ物質が標準と中間体との両形態で登録されたことによります。

登録は、3,215企業から9,084の登録文書が届けられています。登録文書の提出形態は表の通りです。
　共同登録が90％以上と多くの企業はREACHの要求に従っていますが、一部には個別登録している企業もあります。

リード登録者の登録文書は、期限日の5月31日に提出されたためにそのメンバーの提出も同日であり、登録料が未払いのために、ECHAがこの新聞発表した時点では登録が完了していなかったとのことです。
　登録者のサプライチェーンでの位置づけは以下の通りです。ORによる登録は、23.1％です。

＊表中の「登録未完了」欄の数値について、ECHAのプレスメモの発表データ通りに記載しているため、間違いと推測されるもののそのまま記載

企業の規模では以下のようになっています。大規模企業の登録が80％にも達しています。

登録者の内訳

9月には、これらの登録の情報は公開される予定になっています。

1）
http://echa.europa.eu/view-article/-/journal_content/title/2-923-more-chemicals-registered-by-industry-under-reach
2）
http://echa.europa.eu/documents/10162/13126357/press_memo_reach_2013_en.pdf

（林　譲）