EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介
経済産業省が開設した、情報技術を介して学べる"中小企業向けのREACH講座"のことです。
大手企業に比べて国内の中小企業のREACH対応は遅れがちになっています。そこで産業界全体のREACH対策の底上げを図るため、経済産業省が、インターネットとパソコンを用いてREACHへの対応を学べる講座(eラーニング講座)を開設しました。
REACHをはじめとした化学物質の管理については、その危険有害性の分類・表示方法を国際的に統一させる、リスクによる危険有害性の判定、サプライチェーン全体での情報交換など新しい動向が見られます。こうした動きへの対応は、化学業界のみならず化学業界以外の産業にも直接、間接に関係するようになり、企業の規模も問われません。また、化学物質の輸出、輸入に直接関係しない企業でも、取り扱う製品が国内外の法規に対応しなければ企業活動ができなくなる可能性もあります。
同省はこれまで、セミナーやホームページ(HP)を通して産業界へREACH対策を促してきました。しかし、REACHに対して大手企業の対応は進んでいるものの、中小企業は概要の理解も含めてREACH対応が十分でないと分析しました。そこでセミナーや講演会などで集めた中小企業の意見を基に、化学物質情報(REACH)の伝達業務を中心とした内容のeラーニング講座を設けました。
REACHのeラーニング講座は基礎編と応用編で構成されています。基礎編ではREACHの概要と情報伝達の必要性が解説され、応用編では業界団体などが推奨する調査シートを活用した情報伝達の流れが学習できます。基礎編、応用編とも2―3時間で学べるボリュームです。経済産業省HPから無料でダウンロードできます。