電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介
2014.03.20
RoHS2の第6条の規定に基づき附属書II収載の含有制限物質見直しについて、欧州委員会は2014年2月28日に最終報告書を公表しています。この最終報告書は、オーストリア環境庁Umweltbudesantが検討を委託されていたもので、Study for the Review of List of Restricted Substances under RoHS2 最終報告書(Final Report)としてまとめています。
当該報告書の概要(目次)は以下です。
(以下略)
上記の7項の「特定された物質の予備評価」の7.2(結論)においてRoHSの下で潜在的制限の観点から詳細な評価を行うためにランク付けされている24の優先物質がリストされています。
第1優先順位物質(8物質)
第2優先順位物質(4物質)
第3優先順位物質(1物質)
第4優先順位物質(5物質)
第5優先順位物質(4物質)
第6優先順位化合物(2物質)
第1優先順位8物質のうち、フタル酸類の3物質(DEHP、DBP、BBP)および臭素系難燃剤(HBCDD)の4物質は最終報告書の第8項 「物質の詳細評価」において評価を行い、RoHS2の附属書IIへの追加収載が決定しています。このことは2014年2月28日付けコラムで紹介しています。
さらに、EU委員会は、上記の優先順位評価物質のRoHS2附属書IIへの新規追加に関し、第1順位優先評価物質の4種のフタル酸のうち、附属書II収載が決定している3物質を除くフタル酸イソブチル(DIBP)の物質評価と電気電子製品に含有する21の優先順位評価物質の使用量に関する定量データを求めるステークホルダーコンサルテーション1)の実施をOeko-Institutに委託しています。このステークホルダーコンサルテーションは、2月7日から4月4日まで意見募集が行われています。
このように2014年7月22日のRoHS2含有規制物質の附属書IIへの追加収載に向けた動きが活発になっています。
1)
http://rohs.exemptions.oeko.info/index.php?id=10
http://rohs.exemptions.oeko.info/index.php?id=211
http://rohs.exemptions.oeko.info/index.php?id=212
http://rohs.exemptions.oeko.info/index.php?id=213
(瀧山 森雄)