電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介
RoHS指令の規制の対象となる特定有害物質については最大許容濃度(閾値)が決められています。その最大許容濃度は2005年8月19日に官報(Official Journal of the European Union)で告示されましたが、含有量を分子に、均質材料(homogeneous materials)を分母にした重量比(wt%)表示します。鉛、水銀、6価クロム、PPBおよびPBDEは0.1wt%、カドミウムは0.01wt%です。
ご質問の密封された内部にある部品ですが、これも特定有害物質を含有していれば、規制の対象になります。この場合も、均質材料当たりになります。欧州委員会が2005年5月に公表し2006年8月に見直したFAQ(Frequently Asked Question:よくある質問)ではICのモールド内部の物質についても均質材料あたりに分解することを示唆しています。
均質材料については同FQAの中で、以下のように定義していますので、参考にしてください。均質材料とは機械的に別々の材料に分離できない材料として、さらに組織全体が均一な材料で、例として、プラスチック、セラミックス、ガラス、合金、紙、ボード、樹脂、コーティングなどとしています。
このような規制の基本的考え方には製品が廃棄されたときに、シュレッダーダストになり、それが埋立て、焼却などの処分をされる場合への考慮があります。