EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介
EUでは、化学品の新しい分類・表示・包装に関する新しい規則(CLP規則)をすでに2009年1月20日に発効しています。CLP規則は、従来のEUの分類・表示システムと国連の「化学品の分類および表示に関するシステム」(以降「GHS」)との調和を図ったものです。今回発効したCLP規則は、現行の「危険な物質の分類・包装・表示に関する指令(指令67/548/EEC)」、「危険な調剤の分類・包装・表示に関する指令(指令1999/45/EC)」および「REACH規則の第XI篇(分類・表示インベントリー)」を包含し、これらを引き継ぐものです。
指令67/548/EECと指令1999/45/ECは、移行期間を経てCLP規則に引き継がれた後に廃止となります。新しく発効したCLP規則への移行期限は、物質の場合は2010年6月1日、調剤の場合は2015年6月1日となっています。移行期限までは、それぞれ現行指令の67/548/EECと1999/45/ECに基づく分類が義務付けられ、移行期限以降はCLP規則による分類・表示が義務となります。移行期間中(2009年1月20日以降で物質、調剤それぞれの移行期限日まで)はCLP規則で分類することもできますが、この場合、表示はCLP規則で行うこととされています。なお、物質については2010年12月1日から2015年6月1日までの間は、指令67/548/EECおよびCLP規則の両方の分類が義務となっていますので注意が必要です。
ちなみに、指令67/548/EECおよび指令1999/45/ECは2015年6月1日に廃止されます。