中国工業と情報化部は8月30日に「中国国家認証認可監督管理局(国家認監委)」がウェブサイトで中国RoHS管理規制の改定を行い、「国家推奨汚染制御認証」を公示しました(公示内容の詳細は2011年9月22日付けコラム参照)。必要となる企業の対応を以下に説明します。
対象製品は以下の4つに類別され、告示されています。
- 最終製品(6品目:小型のディスクトップおよびポータルブルのコンピュータ他)
- 組立品(29品目:マウス、キーボード他)
- 部品(83品目:コンデンサー他)
- 材料(39品目:銅板、絶縁板 他)
上記の対象製品は、自己認証のために必要となる基本手順がタイプごとに定められており、企業はこの手順に沿って対応することとなります。
【認証のタイプと基本手順】
- タイプ1 (部品・材料関係の製品):型式試験及び認証後監督に対応する。
- タイプ2 (本規則の付録表1中の部品・組立パーツ等の製品):サンプリング試験及び認証後監督、自主認証に対応
- タイプ3 (複雑製品):合理化検査・測定及び認証後監督、自主認証に対応
- タイプ4 (本規則内のすべての製品):サンプリング試験及び初回工場検査、認証後監督、自主認証に対応
また、各タイプに記載のある5つの基本手順の概要は以下のとおりです。
【認証の基本手順の概要】
- 認証の申請
認証委託人は国家認証認可監督管理委員会及び工業と情報化部協同認定の認証機構へ所定の必要事項を申請します。
●申請事項(例)
・生産企業汚染制御管理体系に関する管理書類(タイプ4は工場監査があるので適用外)
・申請製品の汚染制御供給者適合宣言 他
- 書類審査
申請書類が審査されます。
- サンプル検査
タイプ1と3は認証委託人が基準によりサンプリングして提出し、残りのタイプ2と4は認証機構が派遣した人員が基準によりサンプリングします。
- 初回工場検査(タイプ4のみ適用)
●生産企業が汚染物質を制御し、管理する能力を検査します。要求される「生産企業管理能力要求」は「付録2」に定めています。内容はISO9001にRoHS固有の要件を追加したものです。
●申請書書類の一部である「生産企業汚染制御管理体系」も同様な内容が要求されると思われます。
- 認証獲得後の監督
認証結果評価および許可を経て認証を得た後は、認証機関が追跡調査をします。
認証機関には、自主認証品の有効期間中、随時、数回に渡って認証した製品に対し、サンプル抽出検査する権利を有し、生産ライン、倉庫、市場/販売店、ユーザー等任意でサンプルを抽出して検査する権利が与えられています。
以上のとおり、自己認証制度の通告に伴い、認証タイプによって規定される基本手順の実施が必要となります。