電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介
GSマークは、ドイツ機器・製品安全法(Geräte- und Produktsicherheitsgesetz, GPSG)に基づいて、一定の検査により認証された製品に付けられるマークです。
表示対象品目は、玩具、家庭用電気/機械製品、事務機器など多岐にわたっており、認証は州政府によって認可された民間機関(GS認証機関)が行っています。
ご質問のGSマークのPAHs(多環芳香族炭化水素)に関する基準変更が2014年8月4日に採択され、新たな基準 に移行することになりました。新たな基準は、労働安全衛生のための連邦工科大学(BAuA)によって公開されています(Prüfung und Bewertung von Polyzyklischen Aromatischen Kohlenwasserstoffen (PAK) bei der Zuerkennung des GS-Zeichens)。
主な改正点は以下です。
今回の改正は、REACH規則付属書XVII「ある危険な物質、混合物および成形品の製造、上市および使用の制限」へのPAHsに関する改正(COMMISSION REGULATION (EU) No 1272/2013 of 6 December 2013 2015年12月27日より適用となる見込み)に関連しています。
プラスチックあるいはゴム製で、ヒトの皮膚あるいは口腔と直接長時間あるいは短期反復的に接触する物品は、収載PAHsのいずれも1mg/kgを超えての含有は禁止となります。
対象は、スポーツ用具(自転車、ゴルフクラブ、ラケットなど)家庭用品、手押し車、歩行器、家庭用工具、衣服、履物類、手袋、スポーツウェア腕時計バンド、リストバンド、マスク、髪飾りなどです。
同様に玩具や子供用品は、収載PAHsのいずれも0.5mg/kgを超えての含有は禁止となります。
今後も見直しが予定されており注意が必要です。
尚、旧基準であるZEK文書01.408は、2015年6月30日付けで無効となり、2015年7月1日から新たな基準に移行します。