電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介
欧州委員会環境総局のRoHS指令に関するホームページ1)から、RoHS指令の適用除外用途の検討状況は次のような文書で確認することができます。
ご質問のとおり、RoHS指令附属書IIIの見直し(パック9)については、上記「1」の最終報告書が2016月7月に公表されました。なお最終報告書の概要については、本コラムをご確認ください。
その後の加盟国専門家グループ会合については、現時点の最新の議事録(2016年12月)を確認すると、継続して検討されている状況であり、現状は上記「2」の段階であり、採択等には至っていない状況です。
なお、6月16日に附属書IIIの9(b)、13(a)、13(b)の適用除外用途についての改正2)3)4)が官報公示されました。これら3種の適用除外用途はパック9と同様に2016年7月21日が期限となっていたものですが、更新申請が早めに提出されていたことからパック7として先行して手続きが進められていました。
パック7、パック9のこれまでの検討状況を整理すると次表の通りです。
パック7 | パック9 | |
---|---|---|
調査委託会社の最終報告書 | 2016年2月 | 2016年7月 |
意見募集およびWTO通知 | 2016年11月 | 未 |
採択 | 2017年3月 | 未 |
官報公示 | 2017年6月 | 未 |
パック7と同様の期間を想定すれば、パック9についても改正案の意見募集が始まる頃ではあります。ただし、29種と対象数も多く、また工業団体をはじめとするステークホルダーの意見等もあることから、現時点ではまだ開始されていない状況です。
1)欧州委員会環境総局
2)附属書III改正(9(b))
3)附属書III改正(13(a))
4)附属書III改正(13(b))