電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介
2000年6月に1998年に提案された法案が大幅に修正されて理事会・議会に再提案されました。そのときの日本でいう提案理由書に鉛のリスクについて、次のような記述がありました。
最近、鉛含有アクセサリーを飲み込んで死亡したとの報道もありましたが、鉛の急性毒性は低いものの慢性的と言われています。米国での研究論文で、「子どもたちへの知的障害の多くは10μg/dlより低いレベルの鉛血中濃度で起こることが分かった」と研究報告の主著者であるコーネル大学栄養科学部のリチャード・キャンフィールドは述べています。また併せて、鉛ばく露に起因する障害の程度は予想していたよりも大きかったとして「10μg/dlの鉛血中濃度をもつ子どもたちの知能指数(IQ)は1μg/dlの子どものたちより約7ポイント低いということが分かり、たいへん驚いた」とも述べています。
米国の環境保護庁(EPA)ではパンフレットなどで、鉛対応について周知させていますが、鉛の影響について次の表現があります。
鉛の影響:
たとえ低濃度の鉛のばく露であっても子どもには深刻は損傷を与えることを認識しておくことが重要です。子どもには、鉛は次のような症状を引き起こします;
子どもが高濃度の鉛にばく露された場合は、発作、意識不明、さらには、死亡のような、悲惨な影響を及ぼします。特に子どもは鉛の影響を受けやすいのですが、成人にとってもやはり危険です。成人には、鉛は次のような症状を引き起こします;