電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介
IEC TC111(環境配慮)では次の分野などで、作業部会(WG)とプロジェクトチーム(PT)を設置し検討が進められます。
この中で、WG3が一番進んでいます。2008年末か2009年初めには、IEC規格(IEC 62321)として発行される予定です。IEC 62321は、電気・電子製品内の規制物質の含有量測定手続標準です。測定手順は蛍光X線分析装置でスクリーニングし、湿式分解法による精密測定に関する前処理を含めた手順書となっています。
WG1の含有化学物質開示手順はIEC62474として検討が行われて、2008年4月に1CDが出されています。規格発行は2009年12月の計画です。
PT62476の製品の有害物質使用の遵守評価のガイダンスはIEC62476として検討が進められています。2008年5月にCDMが出されています。
ご質問のWG2の環境配慮設計ですが、IEC62430として検討が進められています。WG2のコンビナーは日本の市川氏(日立製作所)が就任しています。経済産業省では、国際会合の場でコンビナーを支援できる体制を構築することを目的とした事業(社団法人産業環境管理協会にIEC TC111 WG2 コンビナー支援委員会を設置)を立ち上げて、環境配慮設計にかかる規格原案を作成するとともに、WG2において主導的立場が取れるよう支援を行っています。
なお、経済産業省では環境配慮設計はDesign for Environment(DfE)と呼んでいます。進捗状況は、2008年3月にCDVが出されています。2009年5月にIS発行の計画で進められています。
IEC62430のECD(DfE)の要求事項は、次の構成になっています。