電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介
トルコ版WEEE&RoHS規則(官報28300号)が2012年5月22日に公布され、即日発効されています。
これに伴い2008年5月30日に公布され、1年後の2009年6月1日に発効したトルコ版RoHS規則(官報26891号)は廃止されました。
このトルコ版WEEE&RoHS規則は、EU のWEEE指令(2002/96/EC)とRoHS指令(2002/95/EC)の両方の規定を統合し、整合性を保つように構築されています。環境や人の健康の保護のために電気電子機器に含まれる有害物質を使用制限し、生産、輸入を管理し、廃電気電子機器の処分を減らすために再使用、リサイクル、再生方法とその目標を定めるものです。
このようにトルコとEUは1996年より関税同盟の発効、2005年にEU加盟交渉を始めており、EU基準との調和を進め、諸制度もEU基準に準拠するように進めています。
トルコ版WEEE&RoHS規則の適用範囲は、医療機器、監視・制御機器を除く8製品群(カテゴリー)、電球および家庭用照明器具です。
規制物質はRoHS指令と同様の6物質(群)で、規制物質ごとの閾値も同様です。ただし、2008年当時のRoHS指令に準拠しているので、除外項目や製造者の責任などがRoHS指令と多少異なります。
除外項目は27項目となっており、すでにRoHS指令では除外項目から外されているDeca-BDE(デカブロモジフェニルエーテル)が除外対象とされています。また、製造者の義務には次のような異なる点があります。
トルコは現在EU加盟国ではありません。トルコのEU加盟についての交渉が再開する2014年以降には、いわゆるトルコ版RoHS規則も大きく変わる可能性がありますので、関連の国内法規の動きに注意が必要と思われます。
なお、トルコ版WEEE&RoHS規則は、2008年5月に公布されたトルコ版RoHS規則(官報26891号)とRoHS部分は同様な内容になっていますので、Q&A239をご参照下さい。