電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介
カリフォルニア版RoHS法(2003年電子機器廃棄物リサイクル法)は2003年に制定されたカリフォルニア州法であり、ディスプレイ製品を対象としたリサイクルスキームの構築・運用を定めています。その中で製品含有化学物質に関する事項として、4種の重金属(鉛、カドミウム、水銀、六価クロム)について、EU RoHS(I)と同様の含有制限が2007年1月1日以降課されています。 なお、詳細は「RoHS指令の基礎 米カリフォルニア版RoHS法」や2007年1月5日付けコラムをご参照ください。
次に連邦RoHS法(電気製品環境設計法)ですが、こちらは米国の連邦法である有害物質規制法(TSCA)を改正する法案として、2009年に下院に法案が提出されました。法案は、300V以下の電気製品を対象とした製品含有化学物質を制限する内容であり、EU RoHS指令と同様の6物質(鉛、カドミウム、水銀、六価クロム、PBB、PBDE)を制限対象物質とし、2010年7月1日に施行する予定となっていました。同法案の詳細につきましては、2009年7月31日付けコラムをご参照ください。
しかし、2009年に審議されましたが、同法案は法制化されませんでした1)。
上記のとおり、現状、連邦レベルでEU RoHS指令のような法規制は存在せず、カリフォルニア州版RoHS法のように州レベルでRoHS指令に関連する法規制が存在する状況です。