電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介
ご質問は製品の微小めっきの簡易的な分析方法についてのご確認として、以下に回答を記載します。
鉛、カドミウム、6価クロムのいずれのめっきの場合も簡易的に分析法として、蛍光X線分析が適用可能です。この分析法は非破壊で比較的に手軽に、しかも定量測定ができます。
ただし、この分析法は元素単位の測定値となりますので、6価クロムめっきについては、蛍光X線分析結果は当該めっきに含有されているクロム総量となります。
この分析結果が、明らかにRoHS指令の最大許容濃度を超えて含有している場合、もしくはかなりの余裕をもって最大許容濃度を下回っている場合には、蛍光X線分析での測定だけでRoHS適合かどうかの判定できます。
すなわち、最大許容濃度をあきらかにオーバーしている場合は、RoHS不適合でEUへの出荷はできません。
逆に、明らかに最大許容濃度を下回っている場合は、RoHS適合品と判断できます。
どちらともとれるようなグレイゾーンの場合は、公定法による破壊検査を行い、さらに分析を行う必要があります。
なお、関連してQ&A58、Q&A59、Q&87も併せてご覧ください。